古き良きものに新たな価値をプラス

「中古住宅購入+フルリノベーション」で叶えた“ホーム”。 憧れだった街で永く住んでいきたい。

西の空に陽が暮れようとする静寂の秋。自然の素材と手仕事から生まれた塗り壁の外観がほんのりと茜色に染まり、優美な陰影を浮かび上がらせている。玄関周りを彩る赤煉瓦調のアクセントタイルの美しさはより一層際立ち、道行く人の目を奪う。既存の建物の面影を残しながら、新しいエッセンスをプラスしたフルリノベーションのMさま邸。家族の新しい記憶を刻み始めている。

【安らげる環境とは?リノベーションの魅力とは?】
日本の木造住宅の寿命は約30年と言われています。人生を四季になぞらえると「朱夏」、まさに真っ盛りの時期と言えはしないでしょうか。まだまだ使える。味わいが増す。しかし役割を終えたとされ、取り壊わされていく。少しずつ考え方が変わってきたとは言え、それが日本における住宅の現状かもしれません。
Mさまは「古き良きものを受け継いでいきたい」と想い、“ホーム(居心地のいい家)”をテーマに「中古住宅購入+フルリノベーション」を選択。医師という立場から「安らげる環境とは何か?」、またリフォーム先進国アメリカの生活で触れた「リノベーションの魅力」についてお話を伺いました。

【心身共に安定する環境づくりは断熱も、視覚的要素も鍵となる】
「気温や温度変化が体に与える影響というのは非常に多く、脳や心臓など血管の病気が起こりやすくなるというのは知られていると思います。そのため気温の変化に体がさらされない状況を作ることが大切であり、日本の場合は家の断熱を高めることが重要になります。しかし温度変化があっても、血管の病気が起こりにくい体であることが理想的です。そのためにも、ストレス社会の現代において、家に帰ればストレスが緩和される、そんな環境を整えるのも良いのではないでしょうか。例えば無垢の木や自然素材、ライティングといった視覚的な要素によっても、安らぎを採り入れることができると思います。高断熱だけど殺風景な家なのか、木をたくさん使っているけど温度差が激しい家なのかという比較では語れないのかもしれません。人間とはとてもシンプルで、場所や環境が変わることによって、頭を切り替えることができます。住む環境の中でいかに心身共に安定させることができるのか。“ホーム”と言える場所を目指すのが大切ではないでしょうか」。
家とは言わば建物としての箱に過ぎないのかもしれません。ホーム=安息の場所を作ることが理想の形であり、そうした視点を持つことこそ、家づくりの鍵であることが、Mさまのお話から窺い知れます。この環境を維持しやすいように、バックヤードの充実、収納の充実、効率的な家事動線を実現されたMさま邸をのぞいてみましょう。

【古い家のプライスレスな価値を継承しつつ、暮らしに合った新しい価値をプラス】
Mさまが過ごしたアメリカでは、「賃貸でさえDIYで壁を塗ったり、カーテンレールから自分で選んだり、家の中を好きに使える自由度や開放感があった」と言います。「リフォームのニーズが多く、リフォームの番組もたくさんありました。リフォームすることでどう付加価値を与えていくのか、そのアイデアが次々に出てくるのを見るのが好きでした」。その後、日本に戻ってきて、どこに住むのかを考えた時、「新築も含め、あらゆる可能性を検討した結果、中古住宅購入+フルリノベーション」を選択。かつて開発された団地における住民の高齢化、空き家問題は、いまや大きな社会問題にもなっています。仙台の住宅事情においても例外ではありません。「不動産を『負の動産』にしてはもったいない」という思いがその選択を後押ししたと言います。
リフォームの面白さは、「新築ではできないことを考えること」。「真っ白なキャンパスの中に描こうとすると、どうしても既製の枠に収まってしまうのですが、当時建てた家の規制の中で、どう便利にできるのか。変えすぎない方がいいのか。そんなことを考えるのが楽しかったですね。またそれは自分たちの生活スタイルを見つめ直すことにもつながり、良かったと思っています」。
街並みにマッチした古い家にはプライスレス=お金では買うことのできない価値があります。それを継承しつつ自分たちの暮らしに合った価値をプラスしていくのがMさま流の家づくり。断熱も、使う素材も、照明も、さらに庭の緑も、長年培われてきたコミュニティに溶け込む外観も、その一つひとつが安らげる環境を構成する要素であり、何ひとつ欠いてはならないものだと言えます。そうして出来上がった家は、まさに“ホーム”そのもの。オレンジ色の優しい光の下で、穏やかな時間が紡ぎ出されています。

【プランニングの特長】
■素材と光のハーモニー、ワンランク上のくつろぎ感
上質なくつろぎの時間を演出するリビングスペース。アーチの下がり壁により、食を愉しむスペースとゆるやかにつながる。壁に絵を飾るかのような雰囲気でテレビをすっきりと設置。大きな壁面を活かしたテレビボードはオリジナル造作ならではの美しさ。空間をやわらかな光で包み込む間接照明により、上質なくつろぎ感を創出

■蔵戸を取り入れ、古民家風を愉しむ
セカンドリビングの入口には、古の蔵戸を迎え入れ、古民家風な佇まいを演出。和の風格とアーチ壁のやわらかな曲線が織り成す調和に、気持ちが安らぐ 

■アーチでつながるやさしい空間
サニタリー~廊下~ホールには、弧を描いた3つの下がり壁が連続。ぐるりと回遊できる仕切りのないオープンな空間を実現(1階にはリビング入口にのみ扉を設置)

■間接照明が織り成す、安らげる環境
間接照明中心の照明プランにより、すっきりと洗練された空間を創出。テレビ周りにも巧みに取り入れた間接的な灯りが、壁や天井に伸び、幻想的な雰囲気を醸し出す

■家族で囲めるアイランドキッチン。収納もたっぷり
白を基調にしたモダンなキッチンスペース。その主役はアイランドキッチン。庭に並行して設置されていたかつての対面式キッチンは、より家事がしやすく開放的なこの形へと一新。背面には食器や食材などたっぷり飲み込める大容量の収納を確保。家族みんなでわいわい鉄板を囲み、楽しく団欒!

■A4サイズがぴったり収まる本棚をデザイン
サニタリーには多目的に使えるカウンターデスクと本棚をプラス。カウンター前の壁は、学校のお知らせも自由に貼れるマグネット対応。本棚にはAサイズがぴったり収まり、無駄なくすっきり収納できる

■住まいの顔にふさわしい、ゆったりとした2WAY玄関
家族と来客用の動線を分け、2方向から出入りが可能。家族用の動線の先にはシューズクロークを設け、生活感が出やすい玄関周りをすっきりキープ。家族にとっては使いやすく、ゲストを出迎える場としてもひとつ上のくつろぎ感を演出

■板張り天井とオーク材のフロアを使用した
木のぬくもりあふれる大空間
1階フロアは、オール無垢の3層フロア(3枚の板を張り合わせた3層構造)。バーボンのような深い色合いのオーク材がアンティークな雰囲気を演出。天井の仕上げも板張りにし、自然のぬくもりをプラス。リビング、キッチンとで木目の縦、横の張り方を変え、豊かな表情を演出

■セカンドリビングの一角に書斎カウンター
かつての和室は、使い勝手のよいセカンドリビングに一新。一角には書斎カウンターをプラス。ワイドなカウンターデスクとたくさんの蔵書を収納できる本棚を造りつけに

■本が大好きな家族のための書庫を設置
子ども部屋の入口のそばに、たくさんの本が収納できて、いつでも取り出して読める書庫を設置。知的好奇心を満たす理想的なスペース

■深い味わいを感じさせる玄関アプローチ
2階部分を柱で支えていたかつてのピロティの面影を残しつつ、新しい息吹をプラス。赤煉瓦調のアクセントタイルの壁で視線を遮りながらも、木の格子で抜け感を演出

■開口でつながるふたつの子ども部屋
独立した2つの子ども部屋の間に開口を設け、互いの気配を感じる仕掛けをプラス。勉強の合間にコミュニケーションも取りやすい。フィギュアやプラモデルは飾り棚にカッコ良く収納。壁の一面に青いアクセントウォールを選んで、遊び心をプラス

■やわらかな光を生み出す間接照明で、安らげる寝室を実現
寝室は一日の疲れを取り去り、エネルギーをチャージする大切な場所。間接照明とアクセントクロスを巧みに取り入れ、ホテルのようなくつろげる空間を実現

■いつでも学べるお勉強コーナー
2階ホールにカンターデスクと本棚を造作。書庫から本を取り出して、ここで読んだり、いつでもサッと学べるスペース

■外周りの表情にも、+αで新たな価値を創造
塗り壁に質感豊かな赤煉瓦調のアクセントタイルを施した奥行きのある表情が、秋の夕景に映える。アクセントの丸窓が可愛らしい。建物幅いっぱいに敷き詰めたウッドデッキは、庭と室内をつなぐアウトドアリビングとして活躍。かつての庭のシンボルであった紅葉は、窓越しから美しく見える場所に移動して継承。さらに留学先のアメリカミシシッピ州で愛されているサルスベリを迎え入れ、庭も思いのこもった形にリフレッシュ

施工情報

地域
仙台市
工事金額
1500万以上
築年数
築26年
使用商品
-
居住形態
一戸建て
施工部位
玄関、キッチン、バス・洗面、トイレ、リビング・ダイニング、居室、外壁・屋根、エクステリア
ライフスタイル
家事の負担軽減、趣味を楽しむ、健康・安全

お客さまの声

【北洲との出逢い】
帰国して住まわれたのが偶然にも北洲の賃貸の家だったというMさま。「そこでは塗り壁の効果が大きかったですね。木だけでなく塗り壁によって、乾燥肌のストレスが減ったというのがありました」。その後、家を持つ準備が整った時、最初に目にしたのも北洲のチラシだったと言います。「これも何かの縁ですね…。断熱とユニークな仕上がり、一番良かったのは担当の方の印象でした。担当者のポートフォリオ、リフォームの作品集も素敵で、北洲さんにお願いすることに決めました。」